「ちょっといいですかー?」と会議を終えて声を掛けられた。
はーい。
そういう私に見せられた、1枚のアンケート。
息子(小4)が書いたものだった。
区のアクティビティに参加している息子。
学校とは違う課外活動として、キャンプや地域ボランティアを経験するのだけれど。
それに参加した息子のアンケート回答内容に懸念を感じられたのだろう。
そのアンケートを見せてもらって、凍りつく私。
A4用紙に、全部回答している。
(書かないよりいいと思ってしまうあたり、私も空気が読めないのだろうけど。)
印象に残ったことは?
それはどうしてですか?などの
全部で5〜10項目の中で、
「帰りたい」「帰りたかった」「わからない」という文字が踊る。
最後には意味不明(と言っても私は理解するのだけれど)な言葉がびっしり書いてあって
これは誰が見ても、ちょっと・・・という内容だった。
しかしながら。
息子のことを考えると。
全部、アンケート用紙を埋めるあたりと、素直に帰りたかったという言葉を眺めて。
相手がどう思うかなど、全く想像しないだけだと思い直す。
自宅に帰ってから息子に尋ねた。
私:「ねぇ、この前の活動はどうだったの?面白かった?」
息子:「フツーだよ。」
私:「ふーん。じゃあさ、キャンプは一泊2日であるんだけど、行けそう?」
息子:「行くよ。」
それ以上聞くのをやめて。
知り合いも誰もいなかった中で、中学生まで一緒のアクティビティ。
まぁ、それでいいなら。と私は思うのだけれど。
あぁ、きっと大人や周りの子にとっては、扱いづらいんだろうなぁと思考を巡らす。
帰宅した夫にも、そのアンケート用紙を見せて。
私と同じ感想を口にした。
「ただ、そう思ったから書いただけだろ。他に意味はないよ。」
「そうだよね。これでも本人は楽しそうなんだけど、大丈夫かな。」
「いいんじゃないの?送り迎えはいつも通りだったよ。」
社会のいろいろな人たちに触れて。
親以外の大人と接しながら、自分のことを理解してもらえたらいいと願いながら。
自分がそう思ったことを素直に表現し、それが全てだと思う傾向。
成長過程で。
私自身もそうだったように。
次第に気づくことになるように。
指図されることが大嫌いで。
「ありがとう」と「ごめんなさい」が言えない。
それでも言わなくていいということではないから。
これからも息子と向き合いながら、この子なりの成長を支えていこうと思う。
前田カオリコ
コミュニケーション・コンサルタント
登録商標 魅話力(みわりょく)
1976年生まれ 新宿区在住
2児の母
一般社団法人ブルーミング・マム 代表理事
株式会社リコラボ 代表取締役
1期・2期 新宿区子ども・子育て会議委員
2016/2017年度 新宿子育てメッセ 実行委員長
日本メンタルヘルス協会 研究修了カウンセラー
昭和女子大学 元社会人メンター