「ねぇ、ママ。今度の連休は、一人で長野に行っていていい?」
突然、夜ご飯を食べている時に切り出した娘(中2)。
「もっちろん、いいよ。」と快諾する私だけれど。
実家の母は、腰の骨を砕いて1ヶ月は入院予定で。
「爺(ジジ)しか居ないと思うけど、いいの?」と尋ねる。
「え。ジジがいるだけでいいじゃん。大丈夫だよ。」
「あら。そう。じゃあ、ジジに電話してみて。」
と、その場で、ジジに電話して約束を取り付ける娘に。
スマホのスピーカーをオンにして、話し始める。
「ねぇ、ジジー。今度長野に遊びに行っていい?私だけだけど。」
と平然と言う。
父も父で。
「おぉ、いいぞ。」となんとも軽い。
母は、入院中。
父は、ステージ4の癌患者だったりするのだが。
(再々発の初期段階だけれど)
娘は何か察知したのだろうか。
今のうちに会っておこうと思ったのだろうか。
深刻になりすぎずに。
さらりと一人で新幹線で行くから。という姿に。
母である私は、素直に嬉しく。
父(爺)との時間を過ごしてほしいと願う。
感傷的になりすぎぬよう。
現実を受け止めながら。
覚悟をしながら。
後悔のないように。
会話をしておいで。
爺と仲良くしておいで。
ありふれた日常の大切さを。
大好きな人たち同士で。
行ってらっしゃい。とお願いします。で。
脈々とつながりる血をつないで。
前田カオリコ
フリーアナウンサー
コミュニケーション・コンサルタント
登録商標 魅話力(みわりょく)
新宿区在住
2児の母
一般社団法人ブルーミング・マム 代表理事
株式会社リコラボ 代表取締役
1期・2期 新宿区子ども・子育て会議委員
2016/2017年度 新宿子育てメッセ 実行委員長
高校時代にロータリークラブの青少年交換留学生として1年間アメリカ・ミネソタ州に留学。
ヨーロッパ・アメリカ・カナダ・アジア各国の学生との交流により価値観の多様性に触れる。
子連れホームスティ・三世代ホームスティなどを経験。
「自分が大好きになる子育て」をテーマに子育てに関する講師としても活動。