母のクヨクヨぶっとばす、いや~、子供ってたくましいわ~【world育児通信「楓の木の下でのんびりしよ♪」【vol.6】

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またまたご無沙汰しております。
まだ5月だというのに、サマードレスをもう何度着たことでしょう。とってもいい季節がやってきました。

週末になると近くの川原へピクニックに行くんですが、そこから見える青い空も命輝く緑の山も、クラクラと眩暈がするほどまぶしいです。
もう10年以上も日本の夏を経験していないんで、入道雲とかセミの声とかすごく懐かしいんですけど、この夏を感じられる時期になると、今ココにいられる幸せを心から感じるのであります。

 

どうも、ドッグトレーナー主婦のCocoです。

 

実は2月から4月にかけて、2年ぶりに日本に帰っていました。
今回はダンナは都合により一緒にはいけなかったので、Cleoとカナダでお留守番です。てことは、ちょーーーー!がつくほど父ちゃん子の2人を連れて、1人で飛行機に乗る!いや~、普段から頼りない母ちゃんなんで、自分でもめちゃくちゃドキドキしたんですけどね、やっぱり子供って、分かるんですかね?母が大変な状況になるってどこかで感じてるみたいで、親の心配を余所に、始終手のかからないエンジェルたちを見事演じきってくれました!アカデミー賞モノです!ありがとう!

 

海外で家族を持った人の運命とも言えると思うんですけど、良いか悪いかは別物として、子供たちが飛行機慣れしてくれているんですよね。
どうやってるかは分からないんですけど、うまいこと耳抜きとかもしてるみたいなんですよね~。
どうやってるのか聞いてみたいんですけど、逆に聞いて、それを意識するようになったらうまくできなくなるんじゃないか、って怖くて聞けずにいます。もうちょっと大きくなったら聞いてみようっと。

今回の帰国は2年ぶりだったんですけど、この2年の間に、太郎はカナダで日本語学校に通っていました。
もちろん母の母国語を話せるようになって欲しい(そうでないと親子の会話がやばくなりそうだしぃ~)し、ジジババと会話ができないなんて悲しすぎるし、何よりも2ヶ国語以上使いこなすことができれば、将来の夢を持ったときに、可能性という扉がもっとたくさん開かれるし~、なんて思いでいたんですけど、実はもっと根底には切ない出来事があったんです。

 

2年前に帰国したとき、花子0歳、太郎は3歳でした。
久しぶりの帰国を祝って、いろいろな友達が集まってくれたのですが、みんないい年ですし、子連れ家族連れでの大人数で集まることが増えています。
みんなでワイワイ楽しい時間でした。太郎はしゃべり始めるのが遅かったんですけど、かろうじて英語は分かっていました。みんなの子供も太郎と同じくらいの子達ばかり。
子供に国境や言葉の壁はねぇ!って高をくくっていたんですけど、、、、、、、、、、国境はないかもしれませんが、言葉の壁、、、あった。。。。。いや、国境も少しはあったかなぁ。

 

かくれんぼしよう!・・・・太郎、かくれんぼが何か分からない。
おにごっこしよう!・・・・太郎、おにが何か分からない。
こっちでこのゲームしよう!・・・・太郎、何を言ってるのかさっぱり分からない。

 

こんな調子でいたら、他の子供たちもつまらなかったんでしょうね、たちまち太郎は仲間はずれ。
他の子達が本を読んでいるところに太郎が行くと、あっちいこうぜ、みたいな。。。
見ていて、母はいたたまれなくなって、楽しいはずの友人との再会が、私の中では「ずーーーーーん」って重いものになってしまいました。

 

その後実家に戻ったときの私の落ち込みようはハンパじゃなかったと、私の姿を見たババが言ってました。
そりゃそうでしょう、だって、情けないくらい相当落ち込んでましたもん。

 

その頃、私自身、太郎の言葉のことで悩んでいたんです。
さっきも書いたみたいに、太郎は話し始めるのが遅くて、いろいろ調べたりして、英語と日本語を無秩序に一緒に教えてしまっているから混乱しているんじゃないか、だったら、とりあえず父ちゃんが日本語分からないんだから、英語で徹底して話しかけたほうがいいんじゃないか、っていう結果に至って、そして日本に帰り、この有様。自己嫌悪MAX!

そして、やっぱり無茶苦茶だろうがなんだろうが、私は日本語を教えなきゃいけないんだ!って一念発起しました!はい、太郎は、私の苦悩の犠牲者です。
完璧に、日本にいる子達と同じように日本語をマスターしろとは言わない!とにかく日本でも友達と遊べるくらいの日本語はマスターしよう!と目標変更。

 

その後日本語学校に入学。
同じような境遇の子たちともたくさん友達になって、私も日本人のママさんたちと会えばベラベラ日本語しゃべってるし、少しは日本語の環境に慣れてくれたんじゃないかしらん♪なんて思っていたんですけど、こちらで会う日本人の母を持つお友達も、みんな英語ペ~ラペラ。当たり前か。

だから英語の方が楽チンだからみんな英語でしゃべっちゃうの!
かろうじてフランス語圏から来ているお友達とは日本語で意思疎通しようと試みるくらい。
私に対しても、英語で話しかけてくるし、私も、ど~しても分かって欲しいこととかがあると、英語で言い聞かせちゃうし。
こんなんで大丈夫なんだろうか、、、と思いながらの今回の帰国。
また同じ友達、同じ子達と会うと思うと、ママの小さな胸はドキドキで張り裂けそうでしたよ。

まずは、第1関門、ジジババとの会話。
どんなもんだ、と思って見守っていたら、太郎、まーーーー、ペラペラペラペラ、日本語でよくしゃべること!
文法は間違えまくりだし、知らない単語もいっぱいで苦戦もすることもあったけど、臆せずにペラペラペラペラ。
しかも、え?こんな日本語、どこで習ったの???って単語までどんどん出て来る出てくる。

母、今まで心配してたのはなんだったの??って、心地よく裏切られました。
参った!太郎、私たちには見せなかったけど、習ってきたこと、耳で聞こえてきたこと、全部頭の中、心の中に貯めていて日本語だらけの環境に来て開放したんですね。
それからは、毎日のように、太郎から初めて聞く日本語が出てきて、驚きと喜びばかり。

すると、ご想像通り、第2関門「友達と遊ぶ。」も難なくこなしちゃいやがんの!
しかも、友達からいろんな言葉も習ってきて、今まで「僕」って言ってたのが「俺」とか言い出しちゃったりしやがって!
子供たちってすごいね!自分が欲しいと思うこと、知りたいと思うこと、どんどん吸収しちゃうの!

分かっちゃいるけど、母ちゃんは、何かを教えなきゃいけないってなると、身構えて、目くじら立てて教えちゃう。
それじゃ面白くないよね。もともと子供嫌いから母になったもんで、何か物事を子供の目線になって考えるって事が苦手。
だから、子供の年相応以上のものを望んでみてしまったり。太郎も花子も大変だよね。

でも、ああやって、自分の生まれた国、日本で、友達と一緒に日本語で話してる太郎を見て、私も嬉しくなっちゃったし、私も中に混ざって遊んだりして楽しかった!
そう、そうだよね、一緒に楽しくいこうね!
そうしたら、いろんなものが、もっと開けていくよね。
日本で、太郎が持っている、子供たちが持っている、自分が気付かなかった可能性を見せてもらったような気がします。

 

子供って、自分が思っている以上の可能性を秘めていて、もっともっと面白くなっちゃった!
さて、じゃあ太郎と花子と遊んでくるから、Daddy、夕飯の支度、よろしくねぇ~♡

 

 

 

カナダ(Ottawa)在住 Coco さん

column-world-kyoko-03Dog trainer、4歳の息子&1歳の娘のママ。

大学卒業後地元に戻り、FM軽井沢にパーソナリティ兼リポーターとして、開局メンバーとなる。
FM軽井沢退社後、なぜかふらっとカナダ・バンクーバーへ渡り、
Dog training schoolへ入学後、Dog Trainerへ。
バンクーバーがかなり気に入ってしまいWork Permit(Dog trainingとは無関係ですが・・・)を取得。その後、移民。
その過程で、運命の人と出会い国際結婚。カナダ国内を転々としているカナディアンジプシーのような生活。早く落ち着きたいものです。

Dog traniner復活(?)の日を夢見て目下、二人の育児に奮闘中。


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