ママになりたい~acoの妊活から出産までの記録~ Vol.3【★不妊治療で出逢った人たち】

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一度自然妊娠をした経験から「もしかしたら君は不妊症ではないかもしれない」との前置きをされた上で、
不妊治療・タイミング法からのスタート。
検査から排卵日を100%の確率で出してもらい、タイミングをとり、
それから2週間近く妊娠判定の日までドキドキしながら過ごす。
しかし、妊娠判定の日に「今回は残念ながら・・・」と担当医から報告。
そんな事を数回繰り返すうちに、私の心も少しずつ疲れてきていました。

クリニックに通い始め数ヶ月経った時、
妊活中の人達が集まって話し合える会があると友人に教えてもらい、早速参加させていただくことにしました。
その会の参加者の年代は、30代から40代前半。
通っているクリニックは違うけれど、やはりそれぞれ不妊治療専門クリニックにお世話になっているので、
『自分の年齢だと体外受精一回あたりの妊娠率は○%、顕微授精だと○%。』と、
卵子は老化をする、という原理を分かっていて、何だかとても感動した記憶があります。

それは、自分がクリニックに通った事で初めて知った現実があったから。
妊娠するという事が自分にとってはどれだけ難しいか。
だけど、外でそれを普通に話すと、「でも、私の友達でも○歳で妊娠したよ。」
「あきらめたら妊娠するって言うしね。」と
良かれと思って言ってもらうアドバイスに傷ついてしまう自分がいる。

「そうじゃないんだってば・・。確かにそういう人もいるけれども、年齢によってはそれってレアケースなんだよ・・。」と思うけど言えない。
そして、上手に聞き流せない自分がいる。

そんな私の心の内をここの参加者の方々は全員「分かる!わかる!」と頷いてくれた。
「私だけじゃなかったんだ。」と救われ、また明日から頑張ろうとパワーが沸いたものです。

私の場合、この不妊治療はある意味孤独で、ネガティブになろうと思えば、いくらでもなれると感じました。
思うようにいかないことの連続で、まるで目に入る世界の色も変わってしまったように思う時もありました。

でも、それではいけない。
そんな時こそ、自分を奮い立たせてでも元気に、そして、シンプルに「人として生きていきたい」と思うようになりました。

数回の参加でしたが、この会で仲良くなった方々は次々に妊娠していきました。
やはり結果の出す専門クリニックに通われていたこともあるのだと思います。
参加メンバーの中で、私の妊娠が一番遅かったかも知れません。
自分はうまくいかない事の連続で、妬もうと思えばいくらでもできる。
でも、そういう自分は大嫌い。だったら自分を奮い立たせ、妊娠を一緒に喜び、
経過を聞きお腹を触らせてもらい、赤ちゃんが生まれたら病院に足を運び、抱っこさせてもらう。

不妊治療をして授かった方も、自然妊娠で授かった方も、そう言う事は関係なく、「人として」、人の幸せを一緒に喜ぶ、と言う
当たり前の感情を持つ事・行動する事をもう一度私に教えてくれた尊い会でもありました。

妊活は、夫婦二人三脚で乗り越えなければいけません。
時には、「何で私だけこんな辛い事をしなくてはいけないの。」と思い、
そのストレスを夫にぶつけたくなる事もありました。
しかし、自分は、「大好きなこの夫との子供が欲しくて頑張っているのに、喧嘩していたって意味がない。
ある意味、この修行の期間にもっともっと夫と仲良く、夫との時間を大切にしてみよう。」と言う原点に戻らせてくれたのもこの会でした。

また、ご縁があり、主婦の友社の「赤ちゃんが欲しい」という雑誌に1年間読者モデルとして活動させていただきました。
若くても妊娠しない、不妊治療に通いたいけど色々な余裕がないから通えない、などの現実を、
ご一緒させていただいたモデルさんや、インタビューを通じて目の当たりにしたものです。

夫婦でのインタビューや、夫が太田光代社長(株式会社タイタン・夫は爆笑問題の太田光氏)と
妊活について話し合うという機会にも恵まれ、私達らしい夫婦のあり方を再確認するなど、本当に素敵な活動をさせていただいたと思っています。
 

 

 

 

aco(あこ)さん

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短大卒業後、幼稚園教諭、チャイルドマインダーと乳児、幼児に8年間かかわる。
その後、大の美容好きが高じて美容業界へ転職し、化粧品メーカーの営業を行う。

2011年結婚を機に退職し、妊活に専念。
不妊治療と並行して、子供がいない人生についても考えており、趣味の料理やテーブルコーディネートを深めるためにフードコーディネータースクールに通う。

2014年12月男児出産。現在育児とのバランスを見つつ、子連れ参加可能の料理教室やアルバム作りのお手伝い(アルバムカフェ)を開催している。


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