つどい先生流*子育てのコツ ~ママと子どもの笑顔のために~ vol.3比べない子育て①

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みなさん、

「抱きしめる子育て」(コラムvol.1)
「子どもが安心できる言葉かけ」(コラムvol.2)

は、その後実践できていますか?
少しでも、子どもに優しい言葉がかけられるようになって、ママがイライラすることが減っていたら嬉しいです。

さて、今日は「比べない子育て①」のお話です。

先日、娘の足にイボができたので、皮膚科でとても痛い(らしい)治療をしてきました。
長女が低学年のときも同じ症状があり治療したのですが、彼女はとても我慢強く、泣きもしなければ痛いとも言いませんでした。
でも、二女は行く前から怖がって、それは大変!
治療の流れや病院に行かないとどうなるかなどを説明して、説得しました。
通院当日には、氷を患部に当ててイメージトレーニングし、痛かったら泣いてもいいし、ママにしがみついてもいいよとお話してから行きました。

実際に治療が始まると、「痛い!痛いよ~!」と半泣きの娘。
ギュッと手を握りしめて、「痛いね~。もう少しで終わるからね。」と励ます私。
何とか頑張って終えることができたので、

「痛かったけど、頑張ったね。えらかったね。」とほめてあげ、病院から数秒の駐輪場までだっこして行ってあげると、
「ママがだっこしてくれたから、もう大丈夫!」と、自分から立ち直り、痛い足を我慢して歩けました。

ここまでは、前回の「痛くない!」と声をかけるか、「痛かったね!」と声をかけるかの応用編ですね。
今日の本題はここからです。

その後、私たちの次の患者さんも同じ症状だったようで、娘より少し大きな男の子が「痛いよ~、痛いよ~!」と連呼しながら病院から出てきました。

「こんな痛いなんて聞いてないよ!」
「なんで教えてくれなかったの!」と怒りをぶつける男の子。
「痛いに決まってるでしょ。○○ちゃん(お兄ちゃんかな?)もやったけど、我慢できてたわよ!!」と怒るママ。

怒られても「ああ、痛いよ~!痛いよ~!」と言い続け、足をおおげさに引きずって歩き続けていました。
どんな治療をするのか知らされず、痛い思いをして、さらにママに怒られる…という悪循環。
さらには、お兄ちゃんと比較されて怒られるというとてもやるせない怒られ方。

我が家も状況としては似ていましたが、「お姉ちゃんは我慢できたのに…」とか、「お姉ちゃんは泣かなかったわよ!」なんて、もちろん言いません。
いくら兄弟姉妹でも二人は別の性格や特徴をもつ子だからです。
痛みに対する感覚も違えば、我が子は味覚の好みも全然違います。
同じママが同じように育てていても、自分でもびっくりするぐらい違う風に育っていきます。

比べて育てる必要は全くないのです。
むしろ、比べたらかわいそうです。

ある小学校に、とても優秀なお兄ちゃんがいました。
中学受験で有名進学校に合格し、お母様もとても嬉しそうでした。
その頃、弟は3年生。お兄ちゃんの受験期、クラスでとても荒れていて、先生に反抗していました。
その後、その弟が6年生になり、中学受験をしましたが失敗。
公立中学校に進学し、その後、不良グループとつるむようになりました。

私が知っているのはここまでです。
弟くんは、お母様からお兄ちゃんと比較をされて育ってきたのでしょう。
優秀なお兄ちゃんを誇りに思う母と、それを見てひがむ弟。

母親に認められたい思いが叶わず、「反抗」という形で表していたのだと思います。
もちろん、私自身も日常生活の中で「お姉ちゃんは○○なのに、なんで妹は○○なのかしら?」と思ってしまうことは無いとは言いません。
でも、それを口に出して子どもに言うかどうかは、そこはママがぐっと言葉を飲み込むところではないかと思うのです。

兄弟姉妹を比べずに、その子自身のよさをみてあげる。
その子に合った育て方、言葉のかけ方を工夫する。

みなさん、日常的にやっているとは思いますが、この機会に改めて「比べない子育て」意識してみませんか?
子どもはひとりひとり、ママを選んで来てくれたかけがえのない存在なのですから。

つどい
 

 

 

 

子育てアドバイザー 集~tsudoi~

13歳と7歳の娘をもつ教育者。

13歳と7歳の娘をもつ教育者。
小学校の担任教師として7年間勤務。

娘が4歳の時に退職。当時の長女は、朝一番に保育園に預け、
一番最後にお迎えに行くという生活。
娘との時間を十分取れないことが、娘の成長によくないことだと一番わかる職業だったため、母親としての立場を優先し、退職を決意。
その後は、小学校にて、発達障害(自閉症スペクトラム・ADHD・LDなど)や愛着障害の子どもたちをサポートする仕事に転職。
教育現場で子どもたちと関わって16年。
様々な子どもたちと関わり、教育してきた経験から、独自の育児論を持ち、それを娘たちの育児の中で実践中。

また、趣味の延長でフラワーアレンジメントのディプロマを取得。
自宅レッスンやウェディングブーケ制作なども行っている。

実績:
スリーエム ジャパン株式会社「子育てセミナー」
教員向け夏季研修・新人研修


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