「息子がボーダー?」 ~わが家の就学相談奮戦記~ Vol.6 判定と決断まで ~悩みぬいた日々~

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集団行動観察会から約2週間後、教育委員会から電話で判定結果の連絡がありました。

「検討した結果、○○くんの良さを伸ばすような学校生活を過ごすためには特別支援学級がいいでしょう、という判定になりました」

就学相談を受け始めた時点で、
特別支援学級の判定が出る可能性がゼロでないことはわかっていたこと。

そして、先日の集団行動観察会が終わった時に
どんな判定が出たとしても
ようやくこれで一段落したという思いが強かったこと。

それなのに

いざ判定結果を伝えられると、頭が真っ白になり
まともに返答することができませんでした。

ようやく出た言葉が
「何が決め手になっての判定なんでしょうか?」

それに対しての教育委員会の方の答えは

「何が決め手でということは申し上げられません。
いろいろな面から検討しての結果です」

そして絞り出した言葉が
「判定は判定として、
入学は普通学級を希望させてもらうことはできませんか?」

その場で
「わかりました。判定に従ってそのようにします」
と言うことができませんでした。

息子本人を区内の支援学級に体験入学させることと
判定についてもっと詳しく話をしたい場合は
教育委員会で面談してくれること。

その二点を伝えられて
電話を切りました。

そして数日後には主人と教育委員会に出向き
判定について話を聞きました。

グループ療育が一緒で、IQの数値が息子とほぼ同じお友達に普通級判定が出ていたので

改めて決め手になったものはなんだったのかを
聞きましたが、
「数値だけではなくいろいろな面から検討した上で」と具体的なことは聞けないままでした。

入学は普通学級にして
無理がありそうだったら支援学級に移るということはできないか、
この場でも重ねて聞きましたが
それも可能ですが、途中で移ることになった場合、
そこまでの過程で息子を傷つけることになってしまうと言われたことが
とても引っ掛かりました。

とりあえず体験入学の予約をお願いして
引き続き検討させてほしいと伝えました。

体験入学をお願いしたのは、
自宅からは少し離れているものの見学した時に環境や雰囲気がいいと感じた2つの学校でした。

体験入学時は
先生方も在校生も温かく迎えてくれて息子もうれしそうな様子でしたが
そのまま入学を決めることはできず
年を越してしまいました。

その時期には周りの子供達も親も通学予定の小学校の話題で持ちきりだったので、息子も自分はどこの小学校に通うのかとさかんに聞いて来ました。

その度に「○○に一番いいと思う小学校を考えているからもう少し待っていてね」と答えていましたが
年が明けても決断できずにいることが苦痛でたまりませんでした。

でも「苦しいけど、少しでも迷いがあるうちは決断せずに悩み抜こう」
との主人の言葉で、私達なりに必死に考え続けました。

判定が出ているにも関わらず何故そこまで悩んだか。

それは、今回の決断がすぐ目の前の小学校入学だけに留まらず自ずと将来の進路にまで関わることがわかっていたからです。

支援学級に入学した場合、
途中で普通学級に移るケースはごく稀らしく
中学、高校とある程度進学先が決められて
選択肢は限られて来ると。

子供の成長度合いなど
これからどんどん変わって行くものなのではないか、
将来に関わるような決断を小学校入学前のこんな小さいうちにどうしてもしなくてはならないのか、
と毎日苦悩し続けました。

そんな苦しい心境の中
息子は一見普通に子ども園での日々を過ごし、
幼いながらも息子なりの成長も見えました。

そもそも、いろいろなことを心配に思い就学相談を受けたのは何故だったのかと
ふと考えました。

「息子が毎日楽しく笑顔で過ごせるように。」

そのためだけに始めたことだったと改めて思い出しました。

将来の心配よりも、目の前の毎日をイキイキ過ごしてほしい。

そして、判定どおり支援学級に入学することを決めました。

もう卒園間近、2月末になっていました。

つづく

 

 

 

 

みゆきさん

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専門学校を卒業後、都内のホテルに12年間勤務。
結婚10年目で出産後は専業主婦生活。
趣味は家族でアウトドア。
7歳男児
4歳女児の母。
世田谷出身
新宿在住

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