モンテッソーリスクールの園長先生に、「○○くんにどんな子に育ってほしい?」と聞かれたことがあった。
このとき、頭の中を過ったのは、
「えっと、これも出来るようになってほしいし、あれも出来るようになってほしいし、こういうときはこういう風に対応できるようになってほしいし…」
ということだったのだけど、
次の瞬間、
「あは~、いやいやいやいや、そうじゃないね」と、自分にツッコミを入れる。
「どんな子に育ってほしいか?」と思いめぐらせて、
わたしの望みを、そのまま子どもに突きつけてる自分のあり方に違和感を感じたのである。
時間を置いて、いろいろ学ぶうちに、そもそも私の動機が、
「わたしみたいなみじめな体験を子どもにさせたくない」ためであり、
つまり、わたしが抱える『不安』を感じたくないためだったと気づいた。
過去の自分の傷を隠すために、子どもに「要求」していることに自分でショックを受けた。
さらに、何度も自問自答しているうちに、
「子どもには、自分のこころと身体を働かせ、
自分で選択しつづけられる強さを身に付けた人に育ってほしい。」
という答えに至る。
それ以来、「わたしは子どもたちにどのように育ってほしいのだろう?」と
自問自答し続けていて、気づいたら今年で8年になるのだが、
この質問の本質は、さらに深いところにある。
それは、
「子どもにどんな子に育ってほしいか?」は、
「わたしが彼らに、どんな後ろ姿を見せているか?」なのである。
子どもは親の後ろ姿からのみ学ぶ。
これは、子どもたちが受けてきたモンテッソーリ教育から学んだこと。
子どもは模範して学ぶ。
模範させる保育者側は、一切言葉を発しないで、子ども自身が五感に集中できるようにする。
子どもの内なる声に従い、
それを満たす環境の中で、
真似をするところから成長の一歩を踏み出すのだ。
それを親子関係にも当てはめたら?
子どもの内なる声に従える母親のこころの静けさと、
子どもに後ろ姿を見せ続けることが、大事なのだと気づけた。
私が、過去に悲しい体験、辛い体験をして、その経験をさせたくないのなら、
まずは、その自分に向き合うことから始めようとこころに誓った。
そうすることで、私が成長していくこと、
さらに、子どもの将来に一生懸命になりすぎるのではなく、
わたしも自分の将来に対して、あきらめず、ビジョンを描いて生きることが大切なのだと知った。
そのことに気づいたら、
不安と、そこにまつわるあらゆる余計なことがガラガラと崩れるのを感じた。
母親だもの、いろいろ向き合う分、悩むこともあるよねって、自分にいたわることもできるようになった。
頭でっかちになっていた、悩み、対処、観念、など、
すべてから解放されて、
自分がブレずに、
子どもを愛すること=自分の愛し方を学ぶこと
子どもの成長の前に、自分が成長すること
というのが腑に落ちたのである。
いまも、育児に迷うことがあると、
「どんな子に育って欲しい?」
と自分に聞く。
この質問は、その時々の私にとってベストなことを教えてくれる『魔法の質問』なのだ。
堅田亜貴子さん
ファミリーファシリテーター
*既婚*2児の母*東京都世田谷区在住
*資格 中学・高校第1種教員免許(数学)
両親の喧嘩が絶えない家庭で育ち、比較的早くに両親と死別。人生のアップダウンは続き、『将来に希望が持てない』『子育てにもがく』『離婚の危機』にいったん陥ったが、こころの成長と共に、人生にも平穏さを取り戻すことに成功。
現在は、算数・数学の教師経験をベースに
『From the family ~家族から平和を』をビジョンに
夫婦の絆が自立した子どもを育てる☆人生の成功を支える家族の基盤構築のための独自開発プログラム ファミリーファシリテーター育成プログラムをベースに、
*受験前のお子さんや起業前のママに向けて、【ビジョンを応援する個別単発カウンセリング】
*ご家族のありのままが見えるファミリーキャンプ、【家族で幸せご飯】
*ひとつ向き合うごとに自信がつく 全く新しい算数・数学の学習法 【トラストメイク学習法】 を提供している。
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