母の脆さ

「あのね、帰るときにRがね、ケンカしてAくんを怪我させちゃったんだって。」
と、先に下校した小6の娘が言う。

こういう話に慣れることはなく。
サーッと自分の血の気が引くのが分かる。

娘から事情を聞いていると、インターホンが鳴る。
出れば、同じ小学校の女の子達が3人。
学年が全員違うけれど、みんな知り合いの子達だ。

それぞれに報告をする。
息子は帰ってこない。
「今、先生が来て話をしているから。」とのこと。

「分かった。じゃあ、これから学校に行ってくるから大丈夫よ。
教えてくれてありがとう。」

そう言って、支度をして出て行く私。
動悸がするけれど。
またかと思いながら。
今度は、怪我をさせた?! させられた? 程度は?

あぁ、私は母親なんだと痛感する。
この子を育てながら。
息子の感情のコントロールの難しさに。
本人も、さぞ苦しかろうに。と。

学校の校庭で、担任の先生と息子の姿をみて。
ほっとしながらも、話を聞く。

息子を帰宅させて。
事情を聞きながら、涙が落ちる。
張り裂けそうになるのは、どうしてでしょう。
きっと、病み上がりで心が弱っていただけなのだろうけれど。

はぁ。無事ですか。
そうですか。

そうして、帰宅する私。
気丈で居られる母でありたいと思いながら。

前田カオリコ
コミュニケーション・コンサルタント
登録商標 魅話力(みわりょく)

1976年生まれ 新宿区在住
2児の母

株式会社リコラボ 代表取締役
新宿区発のママ*サークル「ブルーミング・マム」代表
1期・2期 新宿区子ども・子育て会議委員
2016/2017年度 新宿子育てメッセ 実行委員長
日本メンタルヘルス協会 研究修了カウンセラー
昭和女子大学 元社会人メンター

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