身の程を知ることは、決して悪い意味ではない。
自分の丈を知っているからこそ、その中での努力が出来る。
努力に報われる、報われないというものがあるとするならば、報われない努力というのは、方向性が違っていたり、運や縁が繋がっていなかったりすることだと思う。
私はコンプレックスの塊だった。
飛び抜けて美人でもなく、何の特徴もない普通の子どもだった。
ただ、それを早くに悟ったのだと思う。
人の個性の輝きをキャッチし、自分には持ち合わせていないものを欲しいと思わなかった。
人には、持って生まれた個性がある。
その人になろうとは思わなかったし、そうなれるなんて思わなかった。
でも、何かワタシにしか出来ないことがしたかったし、それがあると根拠のない自信を持っていた。 ただ、それだけはあった。
普通の女の子。
その表現がぴったりだと思っていた。
だからと言って、自分を普通のままでいいなんて思っていなかった。
普通から抜けるにはどうすればいいんだろう。
自分のキャパをどうやって拡げればいいんだろう。
好きなことをしていたいと思った。
他の人と比べることをあまりしなくなった。
好きなことはなんだったんだろう。
そんな折り、留学の話が届く。
何も先のことを考えずに、アメリカに渡った。
ワタシは、ワタシのままでいいと思えた。
帰国して、大学生になった。
イベントコンパニオンのバイトをした時に、自分を客観視した。
目は決して大きくないし、ものすごく痩せているわけでもないし、とにかくひたすら普通な自分の現実を知った。
だからと言って、誰にも相手にされないワケではなかったのだ。
こういう普通のオンナの子がいいと言ってくれる人がいる。
オーディションでもなんとなく受かる。
書類審査でも何となく通過する。
主役にはならないけれど、華を添える役として。
アクは決して強い方ではない。
だからこそ、自分の性格とのギャップを感じ始めた。
見た目こそ大人しいけれど、中身は天真爛漫そのもの。
ココロは晴れ渡り、いつもケラケラと笑っている。
・・・・
この記事を書いたのは、もう1年以上も前のこと。
振り返るキッカケになったのは、ある人の言葉。
「足るを知る者は富む」 by 老子
あぁ、そういうことなんだ。と。
それでいい。
これでいい。
気持ちがもっと楽になる。
前田カオリコ
話し方プロデューサー 魅話力 (R)
1976年生まれ 新宿区在住
2児の母
新宿区発のママ*サークル「ブルーミング・マム」代表
新宿区子ども・子育て会議委員
2016年度 新宿子育てメッセ 実行委員長
昭和女子大学 社会人メンター
小学校英語指導者資格(J-SHINE)
日本メンタルヘルス協会 公認心理カウンセラー
http://bloomingmom.jp
http://bloomism.jimdo.com