発達障害の自覚について 

発達障害。
その言葉を耳にするようになって10年くらいになるのだろうか。
特徴を具体的に知れば知るほどに、私自身の特性が浮き彫りになる。

そういうものだと思って生きてきた。
自分の傾向についても生活に支障が出ているのかと問われれば、そうかも知れない。

子供の頃からそうだった。

自覚がなかったがLD(学習障害)もあるのだな。と実感。

・電話番号の下二桁が入れ違って読んでしまうこと。
・時刻のアナウンスで、自分では正確に読めていると思っているのに間違えてること。
・選手の名前を間違えてしまうこと。
・人の名前が覚えられないこと。(文字が追えないこと)
・カタカナの羅列が言葉として入ってこないこと
・全くできないのではなくて、倍以上の努力が必要だということ。
(集中するので疲れやすい)
・文字はアートに見えること。

なのに、アナウンスの仕事に就いたのだから苦労したような気がする。
できないから、何度も練習するしかなくて。
よく言われているけれど、最初から何でもできる人なんて少数派。
好きなことができるとか、没頭できる何かに出逢えること自体が素晴らしいのだから、親や周りのオトナが受け止められる環境だといいのに。と常々願っている。

ASD(自閉スペクトラム)についても。

・真意が読み取れない (空気が読めないともいうし、読まない場合もある)
例)
友人「寒いよねー。」
私「じゃあ、窓閉めればいいじゃん。」
友人「え?めっちゃ冷たい言い方ー。なにそれー。」

という会話は大学生の頃。
え、だって寒いなら窓閉めればいいだけじゃん。という話から。
なぜか私の場合は、思ったことをそのままストレートに発言しても面白がられたりしていたので他意が悪意があってのことではないということが周りに伝わっていたのか、そもそもどう思われていたのかまでを気にしていなかった(想像できない)ので、それでいいと思っていた。
わざわざ回りくどい表現をされても、どういうことか理解できず、またそれが時間の無駄のような気がして、ストレートに聞いたりして。
中学でも担任の先生に呼び出されて、「自分を基準にして考えるな。」と注意されたことがある。どうしてだろうと思っていたので、あまり反省できなかったことも覚えている。

また、それは日本の文化や歴史にも大きく影響されていて、日本では生きづらいという場合も多々あるのだと思う。

学習障害なんだから仕方ないじゃない。という偏見をさらに生じさせてしまうことの方が懸念する。その診断があろうとなかろうと、この人はそういう人なのだという価値観を育むことが必要なのだから。
そこに優劣をつけるとか、障害者なのだからという差別が仮に生じるとしているのならば、それは本当に排他的であるし、違和感を覚えるのだろう。

あなたと私は違う。当たり前。
みんな同じことが出来て当たり前。なんてあり得ない。
身体能力も違うし、育った環境も違うし、だいたいDNAが違うのだ。

そもそも私の特徴はADHD(注意欠如・多動性)だけだと思っていたけれど。
それだけでもないらしい。

喋りすぎる傾向は、私の周りにいる人はよくよくご存知だと思う。
すぐにスイッチが入るし、カオリコ節と称してはっきりとした物言いで熱を伝える。
それが特性だとしたのなら、私はそれが強みだとも感じている。
周りの人にフォローされて生きているから、私もそうでありたいと思う。

番組の最後。小島慶子氏の発言に共感した。
本人の内面の問題だけではなく、その外側の条件(環境など)によってその人の生きづらさや困難さが違ってくる。 そんなようなニュアンスで。

そうそう。
そうなのだ。と思いながら。
本人が自覚する段階から、その周りの人の対応や理解によって、個性のできない部分にフォーカスされるのではなく、その人のポテンシャルが発揮できるようにするにはどうするのかということを受け止めていけるようになること。

まずはそこに気づける保護者。学校との関わり。
母親の苦悩を専門機関にいく前に受け止められるようになれたらと。
改めて感じ、自分もそうだということを発信することで一歩踏み出せるようになったらいいのに。

「発達障害って何だろうスペシャル」
NHK 2018年11月24日放送
http://www1.nhk.or.jp/asaichi/hattatsu/about_dd.html

前田カオリコ
コミュニケーション・コンサルタント
登録商標 魅話力(みわりょく)

1976年生まれ 新宿区在住
2児の母

一般社団法人ブルーミング・マム 代表理事
株式会社リコラボ 代表取締役
1期・2期 新宿区子ども・子育て会議委員
2016/2017年度 新宿子育てメッセ 実行委員長

高校時代にロータリークラブの青少年交換留学生として1年間アメリカ・ミネソタ州に留学。
ヨーロッパ・アメリカ・カナダ・アジア各国の学生との交流により価値観の多様性に触れる。
子連れホームスティ・三世代ホームスティなどを経験。
「自分が大好きになる子育て」をテーマに子育てに関する講師としても活動。

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