<温泉ソムリエ通信Vol.4>ママの温泉ビューティー道

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前回はベビーが入れる優しい温泉、『単純温泉』のご紹介でしたが、いかがでしたでしょうか。
今回のコラムのテーマは『ママの温泉ビューティー道』です。

旅行番組などで温泉特集を観ると、よく『美人の湯』が紹介されていますよね。
美人の湯と一言で言いますが、その作用をしっかりと知っている方は実は多くないのではないでしょうか。

そこで今回は温泉に秘められた美のパワーをうまく利用して、
ビューティーママになるためのポイントを3つご紹介したいと思います。

【そもそも、美人の湯ってどんな温泉?】
日本に数多く存在する『美人の湯』。温泉の成分の作用で言うと、
主に美肌の湯のことを指すよことが多いようです。

美肌の湯の美肌作用とは、基本的には肌の角質をオフしてくれたり、
毛穴の汚れを取ってくれたりする、クレンジング剤のような働きをする『乳化作用』のことです。

乳化作用で肌の表面(角質など)が溶かされ、ツルツル、美白になるというものです。
これに加えて、泉質によって肌の蘇生効果、保湿作用、血行促進効果による老廃物のデトックス効果が得られます。

【泉質を味方につけて、美肌ケア】

美人の湯と言っても、実は泉質によって効果が違っていることを知っていますか?
美人の湯と言われる温泉の泉質と泉質別の作用について以下まとめてみました。

★三大美人泉質★

●炭酸水素塩泉(クレンジング作用)
重曹成分の作用により、肌表面の皮脂や汚れをクレンジングしてくれる効果がある。  

●硫酸塩泉(肌の蘇生効果)
肌に皮膜を作り、しっとり肌効果がある 

●硫黄泉(シミ予防効果)
浸透力が水の10倍。そのため血管拡張作用があり、肌に栄養がいきわたりやすい
またメラニン分解作用があるため美白効果も。
三大美人泉質に加えて、(弱)アルカリ性単純温泉 …クレンジング効果あり

【目指せ、美肌美人!効果的な入浴法】
効果的な泉質と美人の湯とは何なのかがわかったところで、
温泉の効果を十分に発揮するための入浴方法をご紹介します。

①入浴前に必ず水分補給を!
入浴で体の水分が失われるため、入浴前に補給し血がドロドロになるのを防ぎましょう。
私はいつも温泉に入る前には(売っていれば)その温泉の温泉水を飲みます。
内からも外からも温泉の成分の恩恵を受けられるのでおススメです。

温泉水の取り扱いがない場合はミネラルウォーターや炭酸水(もちろん無糖のものです)でもOKです。
量はだいたいコップ一杯分は飲みたいところです。

②体を洗うのは温泉に入浴してから
温泉に入る前に体を洗わないと汚いじゃないか!と思われると思いますが、
もちろんかけ湯を十分にして、身体についたほこりや汚れを流してから湯船に入ってください。

上記の美肌の温泉に入る場合は体を洗ってから入浴するのではなく、
入浴してから体を洗うことで温泉入浴により不要な角質や毛穴の汚れを浮かして
取れやすくしてくれます。

入浴後は肌がクレンジングされた状態になっているので、
あまり強く肌をこすらないように手で身体を洗いましょう。

③美肌になるための洗顔法
美人の湯は角質や毛穴の汚れを取れやすくしてくれます。
そこで、温泉のこの美のパワーをお借りして顔をきれいにしましょう。

まず、浴槽ではなく新鮮な温泉を湯口から桶にためます。
そこにタオルを浸して絞り、顔にのせて蒸しタオルにします。
1~2分ほどのせたらまた新しい温泉を湯口から桶に取り、
その温泉で顔をパシャパシャと洗います。

これで顔の汚れが浮いて取れやすくなっているので、
ここからはいつも使っている洗顔フォームで洗顔をします。
手で洗うのはもちろんのこと、強くごしごしと洗うのではなく、
くるくると優しく円を描いて洗いましょう。

※なお、入浴時に肌にぴりぴりと刺激を感じるようでしたら
その温泉があなたの肌に合っていない可能性が高いので、
顔に温泉をつけることは避けましょう。

④『あがり湯』は新鮮な温泉で仕上げる
温泉には肌に膜を作り保湿する効果があります。
なので、湯上りにその温泉成分をシャワーで流してしまうのは
とてももったいないことです。

そこで、湯口からまた新鮮な温泉を取ってその温泉であがり湯をすることで
温泉成分を流してしまうことなく温泉から出ることができます。

⑤保湿剤は入浴直後に
湯上りは肌の水分がどんどん蒸発してしまいます。
せっかく美人の湯に入ったのにケアを怠ってしまうと、
温泉で不要な角質が取れて肌のバリアが弱い状態になっているため入浴前よりも肌が乾燥してしまいます。

化粧水や保湿剤は入浴後すぐに、遅くても5分以内には塗ってください。
肌がきれいに汚れなどが落ち、肌に潤いや栄養分が届きやすくなっているので、
ここぞとばかりに良い保湿剤を使うのがおススメです。

また、塩化物泉の温泉に入って『塩パック』でお肌に膜を作ってあげるのもいいですね。

いかがでしたでしょうか?ぜひたくさん温泉の美のパワーを取り込んで、ビューティーママを目指してみてくださいね。

次回のコラムは

『おうち風呂で心も温めよう。心身浴のススメ★』です。
温泉に行かなくても、おうちでも温泉に入ったようにぽかぽかになれる入浴法と、
ベビーと入れるおすすめの温泉入浴剤をご紹介します。
 

 

 

 

Blooming Momプロマム認定講師  温泉ソムリエ  平岩祐香さん

promom-yukahiraiwaダイエット温泉ソムリエ/温泉ビューティーソムリエ/★(1つ星温泉ソムリエ)

立教大学観光学部観光学科卒。
在学中から、リゾート地ホテル・旅館でのアルバイトを複数経験。
スターツホテル開発株式会社に入社。
系列の3つのホテルのフロント、予約、ゲストリレーション部門を経験。

元々の温泉好きが高じて、出産を機にベビーとも温泉を楽しめる家族がもっと増えればという願いから、育児をしながら温泉ソムリエの資格を取得。 現在は、ブルーミング・マム認定の「プロマム」として活動中。

新宿区在住:1児の母


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