妊婦は45歳。上の子とは14歳差。 嬉しびっくり家族みんなの成長日記 ⑭(最終回)

今日は3月27日 火曜日。
家の前の桜の木が満開。
娘はようやく体重が3キロ。
ほっとするところだ。

思えば1ヶ月前の今頃は、子宮口が開き始めたと同時に陣痛がきて、検診後になんちゃって緊急入院をしたり、おしるしが続いて緊張モードだった。

産科の先生に、「堅田さんに関してはとにかく早く来て下さい」と何度も念をおされるほど、産道に脂肪がないため、スイッチ入ったらそのまますとーんと出産するだろうと見込まれていた。

私の早い段階での判断と、病院に向かう行動力が問われる状況。
見過ごしてしまいそうな不安が過ぎる。
私の不安にいちばんに反応露わにしていたのは、次男だった。

ある意味、手のかかる状態になり、反抗期も手伝ってか、入院前にもかかわらず、意に反して彼とのコミュニケーションが大変になっていた。
彼の不安を汲み取り、私もあらゆる価値観や判断を手放し、彼との時間を心して大切にした。

次男は、私の入院中に宿題を聞けないのが困ると言うので、入院中でも親子のやり取りができるよう、パソコンとスマホからアクセスできるシンプルノートというアプリを導入。
彼は私がいつ入院してもいいように、「亜貴子先生の作文教室」「亜貴子先生の算数教室」というページを作成。
どのように大の苦手な作文を仕上げたらいいのかなど、家にいながらも、オンラインでのやり取りが始まった。
そんな風に彼の不安ひとつひとつに対処しながら、私も入院準備を整えていった。

2月28日、珍しく朝からおふろにゆっくり浸かる。
お昼過ぎ、夫が会社近くの桜の木の写真を送ってくれて、
心が和んだのか泣けて、電話ごしに夫に話を聞いてもらった。
長男が期末試験から帰り、「おかっさん、もう家事できますんでー」と言ってくれた。
次男は習い事に行かずお出かけ。

15時過ぎ、経験ない体験。破水した様子。
長男に状況を伝えながら、病院に電話。「病院に来てください」とのこと。
着替えながら、陣痛タクシーを呼ぶ。絶妙なタイミングで次男帰宅。
彼にも状況を伝え、理解を促している間に陣痛タクシー到着。不安いっぱいの子どもたちの様子。
いよいよ出産を控え、子どもたちとハグし、いってきますと、伝えた。
次男に用意しておいた入院セットをタクシーまで運んでもらっていざ出発。

診察を終え、入院したものの、微弱陣痛が続く。
知り合いの陣痛促進剤による事故の話を思い出し、ひとり不安になるが、そんな一方で次男による呼び出しで、病院から亜貴子先生算数オンライン教室をすることに。
元気をもらったところで、冷静に状況整理し、出産に備え、就寝する。

3月1日の朝。感染予防のため、陣痛促進剤の力を借りることになる。夫が病院に到着。
破水から22時間後であるお昼過ぎ、無事出産。子宮口が4センチになってからは、自然に任せ、30分で出産に至る。

良いお産だったわ〜とベテラン助産師さん。
「いきみ方がうまかったから、赤ちゃんも楽だったはずよ」と言われほっとする。
調子に乗っていうと、これだけは、ボイストレーニングを積んできた私が子どもたちに自信をもってできることだったので、嬉しかった。

早速、母児同室の生活がスタート。
3人目と言えども、子どもが違えばプロセスも違うもの。上の2人の子どもたちは体重も3.5キロあり、子どもの授乳モードに合わせていれば、体重も伸びたが、娘は勝手が違う。

体重2.6キロ、低出生体重ラインぎりぎり。私は、よく寝てくれる待望の赤ちゃん到来と思いきや、体重が減り、おしっこが出ない、黄疸も心配される状態に陥り、ようやく私も目がさめる。

おっぱいを吸う体力もないから叩き起こすようにとのこと。助産師さんのコーチングに助けられ、体重も持ち直し、退院。

退院してひと安心と思いきや、私の腰の痛みがひどく足がつけないほどになり、入院中の睡眠不足から体力的に限界にもなり、おっぱいの出が悪くなるなど、トラブルだらけ。
いかにも高齢出産な感じで、先が読めない不安でいっぱいになる。

でも、、、
対処だけは知っている!
これも高齢あるあると言ったところだろか。

そんな私だが、つい先日、あるベテラン助産師さんから聞かれたことがある。

「3人目、どうしたらできたか?」

高齢&甲状腺炎という二本立てにも関わらず、私が自然妊娠&無事出産に至ったのは、恩恵に恵まれ、いろんな方に助けられたからなのだが、3人目を望む彼女に敢えて聞かれて私が伝えられたのは、「望む方向に夫婦で100パーセント心が開いている」

ということだった。
彼女は、事例をいくつかあげて心底納得した様子。夫婦できちんと話し合う必要性があることや、そのほかブロックがあったが前向きになれたこと、瞬間にして気づきを得たようで清々しい表情をしていた。
彼女だけではない。今回の妊娠&出産に関しては、もうひとり子どもを考えるきっかけにしてくださった方たちや、「自分のことのように嬉しい」と喜んでくださった方たちに複数出会えた。
私は何か可能性の広がりや神秘的なものを感じて、感謝するのだった。

短い間でしたが、この場をお借りできたことで、私自身、前に進むことができました。
本当にありがとうございました。

末筆ながら、皆さまの益々の幸せをお祈りしています。

 

 

 

 

堅田亜貴子さん

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ファミリーファシリテーター

*既婚
*2児の母 (執筆時 14歳・11歳の息子の母)
*東京都世田谷区在住

*資格
中学・高校第1種教員免許(数学)
品川区学習支援員

両親や家族の喧嘩が絶えない家庭で育ち、比較的早くに両親と他界。

結婚後、幸せな家庭を築いていきたい気持ちとは裏腹に、『育児をめぐる家族関係の悩み』『セックスレスの悩み』に陥り、将来の希望を失い、離婚の危機に陥った。

そんな中、ビジョン心理学に出会い、8年間かけて、こころの成長や感情との向き合い方、人生のパワーの持ち方を学ぶ。

実践的に家族と向き合い、
算数や数学と人生の関係を発見。夫に一家のパワースポットと言われるくらい変化を遂げてきた。

現在は、あらゆる経験を活かし、夫婦の絆が自立した子どもを育てる『人生の成功を支える家族の基盤構築のためのファミリーファシリテーションプログラム』を開発。学校嫌い、自信が持てない、受験を控えて元気がでないなどの子どもたちのための個別指導から、「女性のためのセックスレスカウンセリング」、キャンプ「家族みんなで幸せご飯」まで、個々のご家族に合わせたサポートをさせていただいている。


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