妊婦は45歳。上の子とは14歳差。 嬉しびっくり家族みんなの成長日記 ⑥

<覚悟>

成育医療センターに早速電話をし、分娩予約を済ませた。

いよいよ、状況を呑み込めてきたと感じた瞬間に、
ふと母の生前の言葉が過る。

「きちんと育てられないなら、そもそも産んではいけない。」

どんな話の経緯で、母がそんなセリフを言ったのかは、まったく覚えていないし、いまとなっては確認できないが。

私の中で、
「ちゃんと育てていけるか?」という何か不安のような恐れのようなものが過る。
不安は、感じないようにするよりは、不安となる原因をはっきりさせる必要がある。
過去に、受講生のカウンセリングセッションでそう伝え、向き合ってきたように、自分の不安に目を向けてみた。

甲状腺炎を発症している場合、赤ちゃんの成長を妨げ、出産に至らないケースもあること。

高齢出産の場合、様々なリスクが伴うこと。

夫の「あり得ない」と言った過去の言葉がひっかかって、ライフプランがひっくり返ってしまったことの不安。

それらが重くのしかかっていることに気づく。
家族というものは、わたしのこころの内を代弁してくれるもので、
子どもたちが高齢出産のリスクを私以上に調べ、不安を投げかけてきた。

いったい私は、過去、子どもたちや受講生が不安だった時、なんて言ってきただろう???

不安をなぐさめたりせず、不安というひとつの感情に寄り添ってきたんだった。
そっか、この状況で不安にならない人はいないよね。
不安なんだもの仕方がない。

そう思った瞬間、大きな覚悟がストンと入ったような感覚が起きた。

過去に子どもたちの不安に寄り添ってきたように、

( 赤ちゃんに起きることすべてにただただ寄り添うことが私にできることだ!!! )

家族の不安にも、私が揺らがず一緒に向き合えた。
何を言うわけでもなく、ただただ、一緒にいた。
ある友人は、私の穏やかな表情で安心したと言ってくれた。
ある友人は、2人目を考えていたが、諦めなくてもいいのかもと涙ぐんだ。
数人の友人は、すっごく幸せな気持ちになれたありがとうと言ってくれた。

(すごいな、この子、みんなを幸せにしてるぅ!)

そう思った。

 

 

 

 

堅田亜貴子さん

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ファミリーファシリテーター

*既婚
*2児の母 (執筆時 14歳・11歳の息子の母)
*東京都世田谷区在住

*資格
中学・高校第1種教員免許(数学)
品川区学習支援員

両親や家族の喧嘩が絶えない家庭で育ち、比較的早くに両親と他界。

結婚後、幸せな家庭を築いていきたい気持ちとは裏腹に、『育児をめぐる家族関係の悩み』『セックスレスの悩み』に陥り、将来の希望を失い、離婚の危機に陥った。

そんな中、ビジョン心理学に出会い、8年間かけて、こころの成長や感情との向き合い方、人生のパワーの持ち方を学ぶ。

実践的に家族と向き合い、
算数や数学と人生の関係を発見。夫に一家のパワースポットと言われるくらい変化を遂げてきた。

現在は、あらゆる経験を活かし、夫婦の絆が自立した子どもを育てる『人生の成功を支える家族の基盤構築のためのファミリーファシリテーションプログラム』を開発。学校嫌い、自信が持てない、受験を控えて元気がでないなどの子どもたちのための個別指導から、「女性のためのセックスレスカウンセリング」、キャンプ「家族みんなで幸せご飯」まで、個々のご家族に合わせたサポートをさせていただいている。


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