<温泉ソムリエ通信Vol.1> ママにこそ入って欲しい!温泉の持つ力

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ブルーミング・マムに興味を持ってこのコラムを覗いてくださったママの皆さま、初めまして。
私は温泉ソムリエの平岩祐香と申します。
このコラムでは、ベビーやキッズ連れでも楽しめる温泉や、温泉の楽しみ方などをわかりやすく情報発信をしていけたらと思っています。

今回はコラムの第一回目ということで、子育て中のママに向けて
『ママにこそ入って欲しい!温泉の持つ力』というテーマでご紹介しますね。

みなさんは温泉と聞くとどんなイメージが湧きますか?
タオルを頭に乗せて、露天風呂でほっと一息…。
浴衣を着て、温泉街を散策して…
美味しい地のものを食べて、お酒を飲んで…
旅館で、のんびり寛ぐひと時。

様々なイメージが湧いたかと思いますが、どれも日常から離れ、それでいて良いイメージが多かったのではないでしょうか。

そうなんです。

そのイメージの通り「温泉」は、私たちにたくさんのパワーと癒しを与えてくれる、
火山列島日本がもたらしてくれた素晴らしい贈り物。
そして、その恩恵を、毎日家事・育児・仕事に頑張っているママの身体に作用させ、楽にすることができるポイントをご紹介します。

子育て中のママに温泉がオススメな3つの理由

①温泉には、身体を外側から癒す『物理的効果』がある

ママの身体は赤ちゃんを生み落した時、体が死にかけるほどの強いダメージを受けます。
一定の時間が流れればある程度そのダメージは回復しますが、その後エンドレスな育児に追われ、疲れはどんどん蓄積されていきます。
そんなときに効果的なのが、温泉の『湯温』。
身体が温まることによって血管が広がり新陳代謝が高まります。
血行が良くなるとママの身体に蓄積された疲労物質の『乳酸』などの老廃物が
体の外に出され、疲労回復につながるのです。

ここでいう温泉は、一部例外もありますが、基本的に25℃以上の湯温のものを差します。
そのなかでも身体に効果的な温度をご紹介しますね。

*『源泉温度が42℃以上の熱い温泉』に入ると、『リフレッシュ』の効果がある。

これは、熱いお湯が自律神経を刺激して『興奮・緊張』のスイッチが入るため、頭がしゃっきりとするためです。いわゆる、交感神経が活発になっている状態ですね。

*『37~40℃のぬるめの温泉』は『リラックス』の効果を得ることができる。

ぬるめのお湯に長めにつかることで、体の中から温まり、気持ちを鎮める・落ち着ける働きのある副交感神経のスイッチが入るのでリラックス効果があるのです。
ちなみに、34~37℃未満の湯温は不感温帯と呼ばれ、お湯に入ることによるカロリー消費量や上記のような効果はあまり得られないのですが、思い切った長湯に向いているのでその分じっくり温泉成分の恵みを身体に受けることができます。
だるさ、抜けない身体の疲れを感じているママはぬるめの温泉に、
気持ちがふさぎ込んでいたり、やる気が出なかったりと心の疲れを感じているママは
熱い温泉に入ることでそれらを解消することができます。

また、温泉に入ることによって身体の外側から水圧がかかるので、マッサージ効果が同時に得られます。
特に肩まですっぽりお湯につかる全身浴は、心臓のポンプ運動を活発にするため、デトックスの効果も!

温泉には、育児に疲れた心を癒す『転地効果』がある

「転地効果」

あまり聞き慣れない言葉ですよね。場所を転じる(場所が変わる)ことで得られる心理的な効果のことをいいます。
たとえば、軽井沢などの澄んだおいしい空気、地のもの、避暑したことでさわやかな気持ちになる。日常から離れ、恵まれた環境に身を置いたとき、私たちの身体は五感がフルに働きます。
五感が働くと、脳でホルモンの分泌が活発になり、胃などの消化器官、呼吸器官といった、
生命活動をつかさどっている器官の自律神経のスイッチがON状態に。

温泉旅行に行くと、なんだかいつもよりご飯をたくさん食べられる!というのはもちろん食事が美味しいというのもありますが、これは胃の動きが普段より活発になっているからなのです。
このようなことから、これらの自律神経のスイッチが入ることでストレス解消、体調改善の効果が発揮できるのです。

③温泉には、薬理効果がある

ここでいう薬理効果とは、温泉の成分を肌から吸収することによって得られる効果のこと。
もちろん、温泉の成分によってその効果はさまざま。また、なかには温泉を飲むことで得られる効果もあります。
なかでも私がママたちにおすすめしたいのが『含鉄泉』と『塩化物泉』というタイプの温泉です。

【含鉄泉】

浴用の適応症⇒月経障害
飲用の適応症⇒(鉄欠乏性の)貧血

含鉄泉を飲用するときは、お砂糖をひとさじ~加えると、ラムネのような味になるのでおいしく飲用することができます。授乳中のママに特におすすめです。

【塩化物泉】

浴用の適応症⇒皮膚乾燥症、冷え性、うつ状態、末梢神経循環障害
飲用の適応症⇒便秘、胃炎

塩化物泉はあたたまりの湯と言われ、寒い時期に身体をあたためるだけではなく、塩分が肌のうるおいにフタをする役割
もあるため、忙しさで肌のお手入れがあまりできず乾燥の気になるママにはもってこいの温泉です。

このように温泉には素晴らしいパワーがたくさんあります。
今このコラムを読んだ方はこういった効果があるんだ、と意識してこれから温泉に入ってみてください。『プラシーボ効果』で、温泉の効果の恩恵がより受けやすくなります。

そして、育児に疲れてきたなあ、体の疲れがたまっているなあ…と感じることが多くなったら、
ぜひ近所のスーパー銭湯でもいいので(近年、スーパー銭湯でも温泉に入れるところが増えてきました)、温泉に入りに行ってみてくださいね。
ママ友と誘い合わせて行くのもオススメです。

次回のコラムは『いつから入っていいの?ベビーと温泉あれこれ』というテーマです。
これからもママとベビーのための温泉の知っトク知識をどんどんご紹介していきますので、
またよかったら読んでみてくださいね。
 

 

 

 

Blooming Momプロマム認定講師  温泉ソムリエ  平岩祐香さん

promom-yukahiraiwaダイエット温泉ソムリエ/温泉ビューティーソムリエ/★(1つ星温泉ソムリエ)

立教大学観光学部観光学科卒。
在学中から、リゾート地ホテル・旅館でのアルバイトを複数経験。
スターツホテル開発株式会社に入社。
系列の3つのホテルのフロント、予約、ゲストリレーション部門を経験。

元々の温泉好きが高じて、出産を機にベビーとも温泉を楽しめる家族がもっと増えればという願いから、育児をしながら温泉ソムリエの資格を取得。 現在は、ブルーミング・マム認定の「プロマム」として活動中。

新宿区在住:1児の母

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